こんにちは!下剋上のための塾です。
大学生活が辛かったり合わなかったりで中退を考えている人は少なくなく、以下の表のように近年では年間で12万人以上の大学生が中退または休学をしています。
令和3年度 | 令和2年度 | 令和元年度 | |
---|---|---|---|
中退者数 | 57,875人 | 57,913人 | 74,129人 |
休学者数 | 65,143人 | 67,034人 | 72,287人 |
合計 | 123,018人 | 124,947人 | 146,416人 |
出典元:学生の修学状況(中退者・休学者)等に関する調査(令和3年度末時点)
しかし、中退者や休学者は全員入学してすぐ中退や休学をするわけではないですよね?
中にはある程度の年数大学に通った結果、大学生活が合わず中退を検討している方もいるかと思いますが、
こういったお悩みを抱えている方はいませんでしょうか?
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結論ある程度の年数大学に通った上で辞める場合、考慮すべき点または見つめなおす点があり、それを踏まえた上で大学を辞めるか選択すべきです。
なぜかというと中退後のリスクや、待ち受けていることをしっかり理解せずに辞めてしまうと後悔をする可能性が高いからです。
実際、私も3年生になるまで大学に在学していましたが、中退を決めるまで半年ぐらいかかりました。
今回の記事では3年生になって大学を辞めたいと考えている人が後悔しない進路選択をするために何をすべきか解説していきます。
目次
大学3年生まで続けたのになぜ大学を辞めたいと思うのか
実際に大学を辞めている人の中退理由は人それぞれですが、2年生や3年生の人など一定期間大学に通っている人の場合そもそもどんな理由で辞めたいと思っているのでしょうか。
大学一定期間通いながらも途中で辞めたいと思う主な理由は以下の5つです。
・学生生活への不適応、学業への意欲の喪失
・家庭内の経済的理由で在籍が困難になる
・就職または起業するため
・学力不振により卒業できない状態が続く
・転学により別の大学に編入するため
※参照:【文部科学省】学生の修学状況(中退者・休学者)等に関する調査
私自身も実際に大学を中退した身ですが、中退理由として上記複数が当てはまっています。
大学中退理由については下記の記事で詳しく記載していますので、興味のある方は是非下記
の記事もご覧になってみてください。
3年生になって大学を辞める上でのメリット・デメリット
どんな理由であれ一定期間大学に通って中退をする場合、ここまで続けてきて辞めるのはどうなんだろうといった気持ちに皆さんはなるんじゃないでしょうか。
特に大学や専門学校は多額のお金がかかっているので、親御さんの気持ちを考えるとなかなかスパッと決断するのは難しいですよね。
後悔しない決断をするためにも、遅めのタイミングで中退する際はきちんとメリットとデメリットは理解しておく必要があります。
もし中退を検討している人は今から解説するメリットとデメリットを参考にしたうえで、将来の進路を決めることをおすすめします。
3年生になってから大学を辞めるメリット
3年生になってから大学を中退する上でのメリットは以下となります。
・一定年数大学に通っているので辞めた後に後悔する可能性が低い
・3年とはいえ、それ以上の年数をだらだらと過ごす人に比べると決断は早い
・3年以内であれば同期の大卒者より早く働いて差を埋めることができる
・単位をある程度取っていれば、転学や編入学といった手段を取る時に有利に働く
3年生にまで待って大学を辞めるのはもったいないと思う人も多いと思いますが、上記のメリットについて詳しく解説していきます。
一定年数大学に通っているので辞めた後に後悔する可能性が低い
3年生になって大学を辞める場合、ギリギリまで考え抜いた末の中退なので後悔せずに辞めることができるといったメリットがあります。
なぜかというと決断するまでの間が長いので、それまでに休学をしたり就職先を調べてみたりなどしっかり自己分析や次の進路へのリサーチが可能です。
逆に1年生や2年生の前半で辞めている人は気持ちの整理やリサーチができていない人が多く、中退した後に後悔する人が多いです。
3年とはいえ、それ以上の年数をだらだらと過ごすよりかは良い
3年時に大学を中退するということは、最低でも丸2年分の学費が無駄にはなってしまいますがその後もダラダラ大学生活を過ごすよりかは良いです。
実際は4年以上大学にいてその後辞める人がいますし、自分の場合は4年半くらい在籍していました。
その為、3年生で辞めることがそんなに遅いかというとそこまで遅くはありません。
大学中退後に就活をする上で「潔さ」というのは重要なポイントですが、3年生までであれば企業側は潔く中退したと感じてくれるでしょう。
3年以内であれば同期の大卒者より早く働いて差を埋めることができる
3年生で中退するということはもったいないと言われがちですが、言い換えれば4年制の大卒者より早く就職ができるということです。
早く就職して正社員経験を積むことで、大卒者よりも1年分正社員のキャリアを早く築くことができます。
まだ正社員で働かれたことがない人はたった1年と思われるかもしれませんが、実際働いてみると1年の経験の差はかなり大きいです。
下記の記事にも記載していますが、大学中退者の方にとって最も危機的な状況は評価される職歴が無い状況なのでこれを早い段階で挽回できる大きなメリットがあります。
こちらも参考までにぜひ見てみてください。
単位をある程度取っていれば、転学や編入学といった手段を取る時に有利に働く
3年生まである程度単位を取っておけば、その単位を転学、編入の際に有効的に利用することができます。
中退した人の中には、就職ではなく転学や編入といった選択をする方も少なくありません。
しかし他に学びたい分野があるという理由で転学や編入を検討する際に、新天地でまた1年生からやり直すというのもかなり面倒ですよね。
そこで有効的な手段がこれまで取得した単位を次の転学、編入先に引き継ぐことです。
多くの大学では在籍時までに取得した単位の証明書を転学先または編入先に提出して、そこで3年次や4年次から始めるといった制度があります。
3年生であればこういった転学や編入といった進路もあるので、決して今いる大学でぎりぎりまで頑張るというのも無駄ではありませんよ。
3年生になってから大学を中退するデメリット
3年生になってから大学を中退する上で得られるものはもちろんメリットだけではなく、当然デメリットも存在します。
3年生になってから大学を中退する上でのデメリットは以下となります。
・中退した後に後悔してしまうことがある
・親御さんとの関係性が悪くなる可能性がある
・高卒新卒入社の人と比べると初めはキャリアとしては負けている
中退を検討する方は中退についてネガティブなイメージを持たれている方が多いと思いますが、中退を考えるうえでデメリットを認識しておくことは非常に重要です。
中退した後に後悔してしまうことがある
3年生まで大学に通っている以上、中退した後は自分が思い描いていた以上に苦しくなるとあと一年しっかり単位を取っておけば良かったと後悔する人もいます。
中退のリスクや中退後の自分の姿について具体的にイメージできてない人などはこういった状況になりやすいでしょう。
その為中退のデメリットをしっかり理解した上で、大学に残った方が良いと少しでも思う場合は大学を辞めないことをおすすめします。
突発的に辞めるというのはすごくリスクのある決断です・・・
親御さんとの関係性が悪くなる可能性がある
卒業まであと少しという段階で、大学を辞めたいというのは親御さんとしてはかなりショックかもしれません。
子供将来のために大学に多額のお金を払っているので、それを投げ出して別の道に進むというのは親御さんの立場として考えるとかなり辛いですよね。
親御さんによりけりですが、人によっては親御さんと大喧嘩をして関係値が非常に悪くなってしまう場合もあります。
親御さんとの関係を悪化させないためにも中退を決めるタイミングではなく、検討し始めるタイミングで早めに親御さんに報告することが重要です。
高卒新卒入社の人と比べると初めはキャリアとしては負けている
大学3年生で辞めるということは、言い換えると丸2年以上は大学に費やした状態で辞めるということです。
つまり最終学歴が同じ高卒でも新卒で企業に入社した人と比べると、2年以上も職歴の部分で遅れを取っている状態ということです。
中退直後に最もよくない状況というのが「キャリアが全くない高卒である(経営者は除く)」ということですが、これに気づいてないという方は多いかと思います。
大学を辞めたい方は、中退した瞬間高卒で働いている人よりもよろしくない状況になるということに対して危機感を持ちましょう。
但しこれはあくまで大学を辞めた直後の状態にすぎないので、就職して少しキャリアを積んで結果さえ残せばすぐに解消はできます。
大学3年生で辞めたいと思った時にやるべきこと
ここまで大学を3年まで続けた上で中退することのメリット・デメリットを解説してきましたが、実際これらが当てはまるかどうかは人それぞれです。
しかし途中で辞めたいと思った時に皆さんに最低限これだけはやってほしい、考えてもらいたいことはあります。
物事を決める上で思い切りの良さというのも重要ですが、感情に任せて辞めるといった形では後悔するパターンが多いので、一度自分自身で考える時間は設けましょう。
特に3年生になって大学を辞めたいとなった場合は、より大きな選択になりますので以下の内容は時間をかけて考えるようにしましょう。
・大学を辞めた場合のリスクを知る
・自分のやりたいことが何かを明確にする
・大学を辞めない方がいいと思う気持ちがあるか再確認する
・3年生になったのに大学を辞めたいという心境を誰かに相談する
・大学を休学するなどして辞めたい気持ちをリセットする
大学を辞めた場合のリスクを知る
大学を辞める上でのリスクは調べる、誰かに聞くなどしてしっかり情報を仕入れておきましょう。
当たり前だと感じる方もいらっしゃるかと思いますがリスクをよく分かってない方、あるいは認識が間違っている方はかなり多かったりします。
私が現在業務委託でやっているキャリアアドバイザーの業務を例にしますと、中退後に就ける職種について理解できている方は多くない印象です。
よくある要望として
・WEBデザイナーの仕事に就きたい
・在宅ワークをしたい
といった要望を聞きますがこれらは中退後すぐに叶えることは実際ほぼ不可能です。
大卒の新卒採用と中退後の中途採用では選択できる職種や企業は異なるので、こういったリスクはあらかじめ調べておきましょう。
自分のやりたいことが何かを明確にする
大学を辞めたいと思い始めた時は、改めて自分が将来どうなりたいかを考えるようにしましょう。
しっかりやりたいことが明確になっている状態で大学を辞める決断をすると、その後の行動スピードも速いですし辞めた後に後悔するといったことがなくなります。
しかし大学を辞めたいと思う人の大半はネガティブな理由からそう思う人が多いので、特にやりたいことはないといった人も多いです。
そんな時は「やりたい事」ではなく「やった方が良いこと」を明確にすることをおすすめします。
自分を例に出しますと・・・
当時私が大学を中退した時、特にやりたい事は全くありませんでした。
しかし中退を決めたきっかけの1つが、やりたい仕事はないけどこのままだらだらと大学生活を続けても自分の価値は上がらないと思ったからでした。
そこで何をした方が良いか考えた時に、とりあえず働いて自分の価値を少しでも上げるべきだと思い就職という道を選びました。
といったような形でやりたいことがなかなか見つからない人は、上記のような考え方も参考にしてみてください。
大学を辞めない方がいいと思う気持ちがあるか再確認する
大学を辞めたいと思う際に、逆に辞めない方が良いという気持ちが少しでもないか改めて考えてみましょう。
1年生であれば話は別ですが、3、4年生くらいの人は1%でも辞めない方が良いという気持ちがあれば大学を辞めるべきではないです。
しかし中には辞めたくないと本心では思っていても、経済的な理由で辞めざるをえない人がいます。
そのため辞めないという選択肢がある人は実際恵まれている状況に置かれているので、感情的な理由で辞めるといったやり方は本当にもったいないです。
3年生になったのに大学を辞めたいという心境を誰かに相談する
大学を辞めたいと思う感情が少しでも出てきた場合、なるべく早めに誰かに相談するようにしましょう。
最もベストなのは家族に相談することですが、友人や就職相談も兼ねて就職エージェントで自身の心境を話してみるのもありです。
なぜ誰かに相談することが重要かというと、自分の精神的負担が軽くなるからです。
私の場合は両親に相談しましたが、学費を払ってもらっている両親からは自分の好きな道に行きなさいと言われました。
相談するまでは大学を辞めることについて償え切れない罪悪感がありましたが、両親の言葉を聞いて非常に気が楽になりました。
また自分以外の人から意見をもらうことで、自分の考えが本当に合っているかを再考することができます。
話しづらい内容ではありますが、気を楽にするためにも勇気を持って誰かに相談するようにしましょう。
大学を休学するなどして辞めたい気持ちをリセットする
余裕があれば試してほしいことになりますが、休学やワーホリに出るなどして一度苦しい気持ちをリセットしてみることもおすすめです。
一度学業から離れることで、大学を辞めるべきか辞めないべきかを決断するためのきっかけになります。
一度大学を離れ、もう一度頑張ってみたいと思うのであれば大学を続ければいいですし、辞めたいと思う気持ちが変わらないのであればおそらく何をしても気持ちが変わらないでしょう。
つまり大学を一度離れることは、後悔しないための選択をしやすいということです。
どうしても大学を辞めることに抵抗がある方は休学などをしてみることをおすすめします。
大学3年生の時に辞めた人が進む進路とは
これまでは実際に大学を辞める前の段階の人の心境や、そこから考慮すべきポイントについて述べてきました。
ではこれらを加味した上で最終的に中退する決断に至った場合、その後どういった進路に進むかというのも重要ですよね。
大学を辞めた人の進路は大きく分けると以下になります。
しかしここでポイントとなるのが、それぞれの進路はタイミングによっては選択しない方が良い場合がありますので注意が必要です。
・別の大学に編入する
タイミング:できるだけ20代前半のうちに
・正社員に就職する
タイミング:30代前半くらいまではいつでも可能だがなるべく早めに
・資格を取る
タイミング:20代半ばまでに(ただし副業や個人事業のためであればいつでもOK)
・非正規雇用で働く場合は期限を設けるべき
期限:30歳まで続けていたら少し危ない
それでは各進路とそれぞれの選択時期について解説していきます。
別の大学に編入学する
現状の大学を辞めた上で大卒資格を取るための唯一の手段が別の大学に編入することです。
編入の良い点は現状の環境を変えられるだけでなく、途中の学年から編入できるのでなるべく早い段階で大卒資格を取れるところです。
そのため特に大学3年生、4年生の人たちの中でどうしても大学は卒業しておきたいという人が編入学という手段を利用する傾向があります。
また、大卒資格を取るためであれば働きながら大卒が取れる、通信制の大学もあります。
しかし編入先で卒業に時間がかかってしまい、30歳くらいまで在籍するとなると新卒採用で就活をすることはできませんので注意が必要です。
編入した場合でも、遅くとも20代半ばまでには大学を卒業することをおすすめします。
編入可能な大学の詳細がわかります!
正社員に就職する
大学を辞めたい、かつ辞めた後編入もしたくないといった人が選ぶ道として多いのが正社員への就職です。
私自身も中退した後に実際に選んだ道ですが、将来的にやりたいことが決まってない人には正社員就職をおすすめします。
中退後の就活を徹底サポート!
「やりたいことが明確になってから就職すべき」と言う人もいると思いますが、このような考え方は私はあまりおすすめしません。
なぜかというと基本大学を辞める人はネガティブな理由で辞める人が多く、こういった人たちは自然と楽な自分を求めてしまうからです。
辞めたいと思う大学を実際に辞めると一旦精神的には楽になるかと思いますが、その状態が続いてしまうとより一層行動する気が起きなくなるでしょう。
また正社員として働き始めると今の仕事が自分に合っているかどうか、つまり自分のやりたいことが何かを自然に考えるようになるため、こういった点でもおすすめです。
正社員への就職は30歳くらいまでであればそこまで苦しむことなくできるかと思いますが、早いに越したことはないので中退直後に就職するのがベストです。
中退後にとりあえずアルバイトを始める、派遣社員として働くといった行動はあまりしないようにしましょう。
資格をとる
大学を辞めた後に資格を取って就職活動や副業、起業などに生かすことも1つの手です。
例えば公務員試験を受けて公務員として働いたり、士業などの資格を取って仕事を請け負うなどといったパターンがあります。
しかし大半の資格よりも実務経験の方が市場価値は圧倒的に高いので、基本的には正社員就職をした上で資格取得することをおすすめします。
就職後に活用できる資格はこちら!
よく資格を取った方が就職しやすいと考える人がいますが、正社員経験がない場合は資格があっても就職できない職種が多いです。
中退後の就活はあくまで中途採用なので、正社員経験がある人の方がまず間違いなく優遇されるでしょう。
それ以外はどんぐりの背比べといえるレベルなので、あまり資格に依存して歳を重ねてから就活をすると資格を持っていても就職できない可能性があります。
そのため就職せずに資格を取る場合に関しては20代半ばくらいまでに取得するようにしましょう。
ただし副業に生かす資格や独立のための資格であれば年齢は関係ないので、特に気にする必要はありません。
非正規雇用で働く場合は期限を設けるべき
大学を辞めた後に比較的取り組みやすいこととして、アルバイトや派遣社員など非正規雇用で働くといった方法がありますが、その場合は必ず期限を設けましょう。
非正規雇用で働く環境は他の進路に比べ比較的楽ではありますが、楽な状態を覚えるとその状態から抜け出せなくなってしまいます。
また非正規雇用の職歴はほとんど市場価値がなく、就活の際にもそこまで役に立たないケースがほとんどです。
よって大学を中退後に非正規雇用で働くメリットはほとんどありませんので、非正規雇用で働くにしても期限を設けて早い段階で正社員の就活をすることをおすすめします。
まとめ:大学を3年で辞めたいと思った時、進路選択は慎重かつ大胆に
これまで大学を3年生で辞めたいとなった時に選ぶべき進路について解説してきましたが、重要なポイントは下記2つです。
・3年になって大学を辞めたいと思い始めた時は、感情に任せるのではなくより長い時間を使って慎重に考える。
・辞めることを決断した後、やりたい事があれば納得いくまでチャレンジ。特にない場合は正社員への就職がおすすめ。
辞める前は慎重に考え、辞めると決断した後は思い切った行動をすることが重要です。
私が最近関わる中退者の人の中で、実際に上記のようなポイントを意識している人ほど中退に対してコンプレックスを感じず、社会的にも活躍している人が多い印象があります。
本記事を読んで、大学を辞めたいと思っている人の進路選択の手助けになってくれればと思いますが、個別で悩み相談したいという方は下記X(Twitter)のDMにてご連絡ください。
・大学を辞めたいけど3年生にもなって本当に辞めていいものなのか
・大学を辞めた先に何が待ち受けているのか
・辞めたいけど誰にも相談できない
・とにかく辛くて早く辞めたい